悲しみの夜

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「まだ、お前にはしなあかんことがあるんちゃうんか? 妹のことを守るってたんかきってたやんけ! その約束も守らんと逝きやがって……」  妹……  アイツが叫んだ中にあったその言葉に僕は胸を打たれた。  アイツの涙が僕の顔を濡らしていく。  もう二度と動くことのない僕の顔を……  僕はそれを後ろからただ見つめるしか出来なくて、ヴェルもその光景を静かに見守っていた。
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