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自分の両親が慰めているのも聞かずにアイツはずっと、僕への言葉を叫び続けた。
僕の家族がそれを見てまた、顔を被い泣き崩れた。
妹の泣き顔を見たのはあの時以来だろうか……
僕はアイツや家族
そして妹に対しての後悔と共に、何か出来ることはないかと考え始めていた。
悲しみの中で僕の頭の片隅に朧気にも形が見え始めた願い事。
それはアイツや妹のために使おうという決意。
涙まみれの僕の顔にその決意を垣間見たのだろう。
僕の顔を見上げてヴェルが少し微笑んだ気がする。
外では雨が少しキツくなったのか、雨音が大きく僕の耳へと響いていた。
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