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禅は缶コーヒーを飲んでため息をついた。
「お前らと一緒にすんな。少なくとも赤点にはならん」
「じゃあこの問題解いてみろよ」
翔は口を尖らせて教科書の問題を指差した。
禅はため息をついて翔のノートに解答を書いた。
禅は1分ほどでさらさらと問題を解いた。
「ほらよ」
禅はポカンとしている翔にノートを渡した。
翔は一瞬反応が遅れたが、ノートを受け取って答え合わせをした。
「……どう?」
沙希が恐る恐る尋ねると、翔は目を丸くして言った。
「……正解してる」
禅は2人の様子を見てため息をついた。
「俺には、たかが微分がわからないお前らの方が不思議だ」
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