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「……禅ってもしかして頭いい?」
沙希が尋ねると禅は関心なさそうにパンの袋を破った。
「一応ここに来る前は進学校に通ってた」
禅の言葉に、沙希と翔は立ち上がった。
「禅──!」
「神谷──!」
「イヤだ」
禅は2人の言葉を遮るようにキッパリ言ってヤキソバパンをかじった。
「「まだ何も言ってない!」」
2人の非難の声に、禅はパンを飲み込んで言った。
「どうせ教えろとか言うんだろ?」
「「まったくもってその通り」」
当然と言うように自信満々に頷く2人に、禅はため息をついた。
「めんどくせぇ」
「「そこをなんとか!」」
沙希と翔は机に手をついて頭をさげた。
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