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それを見た禅は、この日1番のため息をついた。
「……どうせ断ったってお前らウチ来るんだろ?」
「「モチロン!」」
「……泊めないからな」
「「了解しました!」」
沙希と翔はニカッと笑って、ビシッと敬礼した。
教室の隅でそんなことをしていると、クラスメートたちがポカンとして3人を見ていた。
禅は転校初日から人を寄せ付けず、授業もサボり、近寄りがたい存在だった。
しかし今となっては沙希と翔には諦めも含んで話をするようになっていた。
実際、沙希と翔は禅の了解などとらずに机を占拠したり、勝手にアパートにおしかけたりしていた。
アパートに勝手に泊まっていったこともある。
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