結成

7/18
前へ
/595ページ
次へ
放課後、禅はアパートでギターの手入れをしていると沙希が息を切らせてやってきた。 「お待たせ!」 「いや、待ってない。来なくても問題ないからな」 禅は沙希に視線を向けることなくサラッと言ったが、沙希は気にした様子もなく禅に尋ねた。 「で、編曲したスコアは?」 楽しみそうにニコニコ笑う沙希に、禅は顎でテーブルの上をさした。 「サンキュー!……ねぇねぇ、1回弾いてみてよ」 沙希の言葉を予想していた禅は、ギターの手入れを終えて頷いた。 「スコアをしっかり見てろよ」 そう言って禅は1曲ずつ沙希の曲を演奏した。
/595ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5105人が本棚に入れています
本棚に追加