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放課後、禅はアパートでギターの手入れをしていると沙希が息を切らせてやってきた。
「お待たせ!」
「いや、待ってない。来なくても問題ないからな」
禅は沙希に視線を向けることなくサラッと言ったが、沙希は気にした様子もなく禅に尋ねた。
「で、編曲したスコアは?」
楽しみそうにニコニコ笑う沙希に、禅は顎でテーブルの上をさした。
「サンキュー!……ねぇねぇ、1回弾いてみてよ」
沙希の言葉を予想していた禅は、ギターの手入れを終えて頷いた。
「スコアをしっかり見てろよ」
そう言って禅は1曲ずつ沙希の曲を演奏した。
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