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沙希は頭を左右に振ってリズムをとりながら、小さく歌を口ずさんでいた。
そして禅が演奏を終えたところで、ニカッと笑った
「さっすが!いい感じだね」
沙希の言葉に禅は少し口元を緩めた。
「じゃあ教えるから弾いてみろ」
「は~い♪いつも通りアドバイスよろしくぅ」
それから2時間後、禅はため息をついた。
「お前は後半リズムが早くなるクセがあるな」
禅の言葉に沙希も困ったような表情になってため息をついた。
「メトロノームにも気をつけてるんだけど……」
禅は少し考えこんでから立ち上がると、部屋の隅に置いてあったキーボードを持ってきた。
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