結成

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「俺がキーボードを弾くから、お前はそのリズムに合わせろ」 禅の言葉に沙希はポカンとした。 「……いいの?」 沙希の表情を見て、禅は顔をしかめてキーボードを片付け始めた。 「……珍しくやる気になったけどやめた」 「ご、ごめん!お願いします!」 沙希は慌てて禅のシャツを掴んだ。 禅がやると言うまで沙希は絶対放さないと予想できたから、禅はため息をついて元の位置に戻った。 「でも大丈夫?いきなりキーボードで弾けるの?」 沙希が尋ねると、禅はキーボードをセットしながら頷いた。 「曲作る時は昔からこっちなんだよ。だから問題ない」
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