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2人は閉めたドアを見て同時にため息をついた。
「……練習の続きやるぞ。俺もコーラスいれるからな」
沙希は話の続きを聞きたかったが、そんな雰囲気ではなくなったためもう一度ため息をついて頷いた。
「……わかった」
2人はそれぞれ先程の演奏の時の位置に戻った。
沙希はギターのチューニングをし直しながら、チラッと禅を見た。
禅は目の前にある楽譜に何か書き込みながら、確かめるようにキーボードを弾いていた。
沙希は禅にバレないようにこっそり見つめながら心の中で呟いた。
(何か話してくれそうだったな……。
いつか、聞かせてくれるよね?)
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