仲間

9/28
前へ
/595ページ
次へ
「禅が前いたバンド?」 沙希がキョトンとしていると、マサが禅の腕を掴んで無理矢理振り向かせた。 「いいから今日は帰れ!あいつらはまだお前が来ることを知らない!会っちまったらどうなるかわからないだろうが!」 しかし禅はマサの制止を聞かず、マサの腕を強引に振りほどいた。 「……俺はやりますよ。……俺は何も悪くない」 「お前なぁ!」 マサがそれでもなお禅をとめようとしていると、ビルから1人の茶髪の男が出てきた。 「うるせぇなぁ。何騒いでんだよ?」 茶髪の男はそうぼやきながらマサを見た。 そして、マサの目の前にいる禅と目があった。 すると、禅は茶髪の男をキッと睨んだ。 「……久しぶりだな、マコト」 「……禅か?……テメェどの面さげてここにきやがった!?」 マコトと呼ばれた茶髪の男も、同様に禅を睨んで怒鳴った。
/595ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5105人が本棚に入れています
本棚に追加