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マサは睨んでくるマコトの視線を真っすぐ受け止めて、真剣な眼差しで言った。
「何も聞かずに禅が悪いと決め付けるのか?俺たちが禅から聞いた話は全然違うぞ?だから――」
「今さら何も変わらないって!」
マサの言葉を遮るように禅が怒鳴った。
「……説明してこいつらが俺の話を信じたとしても、こいつらが俺にしたことは消えない。俺がこいつらを憎んでることも変わらない」
禅はそう言うと控え室を出ていった。
沙希は禅たちの話についていけず戸惑っていると、禅の背中を結衣が慌てて追いかけていった。
「……悪いね、沙希ちゃん」
マサが苦笑しながら謝ると、沙希は一瞬キョトンとしてから首を振った。
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