5105人が本棚に入れています
本棚に追加
そして控え室に沈黙がおとずれた。
「……えっと、……わ、わたしリハ行きますね!?」
沙希はその場の雰囲気に堪えられず、控え室を出ていった。
キョロキョロ辺りを見渡すと、禅はすでにステージの上にいてキーボードをセッティングしていた。
すると、沙希と目があった禅は淡々と言った。
「後が控えてるんだから早く準備しろ」
「あ、うん!すぐ準備する!」
沙希はそう言ってギターを肩にかけてチューニングを始めた。
その後リハは滞りなく終わったが、沙希はその間先ほどの話が気になって禅をチラチラ見ていた。
リハが終わってステージを降りると、禅は控え室にキーボードを置いて外に出て行った。
最初のコメントを投稿しよう!