5105人が本棚に入れています
本棚に追加
しかし、沙希はナオの言葉に首を振った。
「……それはしません。だって――」
「禅を疑っているみたいだ……か？」
ナオの言葉に沙希はハッとした。
「『お前はマコトの話を信じてない。だから本当のことを教えてくれ』
それでいいだろ？」
「……」
黙ってしまった沙希に、ナオは大きくタバコをはきだした。
「正面からぶつかるべき時とそうじゃない時の見極めを間違えるな」
そう言うと、ナオは控え室に入っていった。
沙希は禅を追いかけるの止められたうえにおいてきぼりにされて、ポツンと立ち尽くした。
最初のコメントを投稿しよう！