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気付けば規定の30分が過ぎていた。
「ありがとうございました~♪」
沙希がそう言ってオーディエンスに手を振ると、大きな拍手が起きて、ステージを照らしていた照明が消えた。
手早く片付けをすると、そでにはけた。
すると、そこには次の出番のマコトたちがいた。
沙希は少し怯えて禅の背中に隠れた。
「……禅は……まぁ当然として、……やるじゃん」
マコトがそう呟くと、禅がフンと鼻で笑って言った。
「お前らもせいぜいガッカリさせんなよ」
そう言って禅は控え室に入っていった。
マコトたちは沙希の横を抜けてステージに上がっていった。
沙希はそでに1人ポツンと残されて立ち尽くしていた。
(仲が悪いわりに認めたり、励ましたり……。もしかしてお互いそれほど嫌ってないのかな?)
沙希は首をかしげながら控え室にギターや機材を置きにいった。
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