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この時、禅は特にトイレに行きたかったわけではなかった。
しかし、両隣の茜はマコトのファンでマコトは茜を好みだと言っていたので、気をきかせた行動だった。
禅の思惑通り、席に戻った時にはマコトと茜が楽しそうに話していた。
その後、リョウの提案でそれぞれ携帯の連絡先を教えあってこの日はお開きになった。
禅はその場の空気で2人に携帯を教えたが、この日限りの付き合いだと思っていた。
しかしそうはならなかった。
毎日佳奈からメールや電話があったからだ。
その日から1週間たったある日、バンド練習を終えて携帯をチェックすると案の定佳奈からメールがきていた。
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