過去

14/38
前へ
/595ページ
次へ
そんなことを言い出したマコトを禅は恨めしそうに見つめた。 「……あぁ、そうか。あの時のもう1人がタイプとか言ってたっけ」 禅がそう言うと、マコトは笑ってごまかした。 「行きたいなら3人で行けばいいだろ?俺は週末結衣さんに頼まれ事されてるんだよ」 その言葉に、リョウは不満そうに尋ねた。 「頼まれ事って?」 「編曲作業するのにピアノ弾いて欲しいって言われてるの」 禅がそう言うと、ケイゴが携帯を取り出した。 「……もしもし。……おう、週末、禅ちょっと用事入ったからパスな。…………悪いな。んじゃな」 禅が唖然としていると、ケイゴは親指をたてて言った。 「これで禅の用事はなくなった」
/595ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5105人が本棚に入れています
本棚に追加