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禅は地面に倒れた。
そして首を振りながら否定した。
「違う……。あれは茜が……!」
「茜のせいにすんじゃねぇよ!」
今度はマコトが禅を殴った。
「俺は……、俺たちはお前のことを信じてたんだぞ!?
それなのに……!こんな裏切りがあるかよ!?」
禅は必死に否定しようとした。
先ほどの出来事を説明しようとした。
しかし、それは叶わなかった。
マコト、リョウ、ケイゴは怒りにまかせて禅を殴り、蹴り、禅が動けなくなるまでそれは続いた。
3人が汚い物を見るような目で見下ろす中、禅は自分の血で汚れたアスファルトを見ていた。
どうしてこんなことになってしまったのか?
どうして信じてもらえないのか?
自分は信じていた。
夢を語り合った仲間を。
共に夢に向かっていた仲間を。
だが、その結果がこれ。
夢、仲間、信頼。
全てを否定された。
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