食卓

13/23
前へ
/595ページ
次へ
禅はコーヒーをコップに注ぎながら、沙希に背中を向けたまま言った。 「じゃあ一人暮らしするしかないんじゃないか?」 その言葉に、沙希はため息をついた。 「……わたし料理できないって」 禅はやれやれと言った表情で、先ほどまで座っていたところに戻りながら言った。 「なら出来るようになればいいだけだろ?」 「……禅が教えてくれる?」 沙希が尋ねると、禅は苦笑しながら頷いた。 「今さら知らん顔はできないからな。ただし、ここにいることは親父さんに言っとけよ?めんどうなことになるのはごめんだからな」 その言葉に、沙希は笑顔になって頷いた。 「うん、わかった!」
/595ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5105人が本棚に入れています
本棚に追加