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「べっつに~♪」
沙希はそう言いながらも嬉しそうに笑った。
禅はそれを見て苦笑ではなく、沙希につられて笑顔になった。
「ったく、お前との付き合いもそれなりになったけど、相変わらずよくわかんねぇ奴だな」
「そうかな?」
キョトンする沙希に、禅は笑いをかみころしながら頷いて、タバコに火をつけた。
「でも最初の頃は想像できなかったけど、禅も最近じゃ笑うようになったよね」
沙希が嬉しそうに笑うと、禅は苦笑した。
「ため息の数も増えたけどな」
「あはははは、たしかに」
沙希は声を出して笑った。
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