再会

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禅の言葉に沙希は目を丸くした。 「ちょっ!禅、何言ってるの!?」 驚いている沙希に、禅は口元を緩めて言った。 「決着をつけないといけないと思うからさ、お互いに」 その言葉に沙希は口を尖らせてしぶしぶ頷いた。 それを見て、禅は苦笑して茜の方を向いた。 「ほら、来いよ」 「……………うん」 茜は少し迷ってから頷くと、沙希と反対側の禅の隣に座った。 すると、沙希が立ち上がった。 「……わたし、先に帰ってるから」 そう言うと、沙希は禅の返事を待たずに雨の中を走っていった。
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