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茜の問いかけに、禅は少しの間だが、真剣に考えて答えた。
「わかんねぇ。……けど、俺はお前を嫌いじゃなかったし、………多分好きだったと思う」
禅の言葉に、茜は嬉しそうに笑った。
「ありがとう……。ねぇ、わたし自身もそうだったんだけど、１個だけ忠告だよ」
茜がそう言うと禅は眉をひそめた。
そんな禅を見て、茜はイタズラっぽく笑って言った。
「自分の気持ちに素直になること。周りを気にしすぎて、周りに流されて出した答えはいつか誰かを苦しめるよ」
「…………今の俺には関係ない言葉だ」
その言葉に茜は寂しそうに笑った。
「……きっとそんなことないよ。今も昔も、そしてこれからも、禅はやっぱり禅なんだから」
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