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禅がそう言うと、翔はしばらく黙っていたがポツリポツリと話しだした。
「……俺が沙希の幼なじみだってのは知ってるだろ？
俺さ、ものごころついた頃から沙希と一緒でさ、もういつ好きになったかもわからないくらいの頃から好きなんだよ」
「……見た目から想像できないほど一途だな」
禅の言葉に、翔は苦笑した。
「お前は失恋したばっかの人間相手にキツイね」
「俺が優しくしたら気持ち悪いだろ」
「たしかに」
翔は禅の言葉に楽しそうにケラケラ笑った。
「でもまぁ、あれだよ。……俺は神谷が来てからずっとお前に嫉妬してたよ」
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