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「……俺はそんなたいしたもんじゃないって」
禅は否定したが、翔はその言葉に首を振った。
「神谷はそう思ってるかもしれないけど、沙希はそう思ってない。俺にはそれだけで十分なんだよ」
そう言って翔は禅の方を見た。
「神谷は沙希のことどう思ってるんだよ？」
その問いに禅はキョトンとした。
すると翔は苦笑して言った。
「好きとかそういうのも気になるけど、神谷が沙希をどういう風に見てるのか正直に聞かせてほしいんだ」
その言葉に禅は顔をしかめて頭をかいた。
「……あいつには言うなよ？」
その言葉に翔が頷いたのを見て、禅はため息をついて言った。
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