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春休みがあけた始業式の日、禅は沙希と並んで学校に向かっていた。 すると前方から翔が歩いてきた。 「お~す、2人ともちゃんと起きれたんだな」 翔が冗談まじりでそう言うと、沙希がケラケラ笑って言った。 「翔はわざわざ遠回り?ひょっとして1人で寂しかったとか?」 翔は沙希にフラれたものの、その後のやけ酒で軽口をたたき合えるようになった。 今ではその告白さえネタに出来るほど、2人の関係は戻っていた。 2人が朝から笑い話をしていると、禅はムスッとしていた。 その様子に気付いて、翔は首をかしげた。 「禅、どうしたんだ?」
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