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そんな禅の嘆きを聞いて、沙希はムスッとして言った。 「どっちにしても、さっきの約束は守ってもらうからね?」 その言葉に、禅はため息をついて頷いた。 それから3人は並んで教室に向かうと、沙希たちが言った通りクラスメートが全員いて、禅たちが最後だった。 するとクラスメートの女子2人が沙希のもとにやってきた。 (たしかこの2人は去年も同じクラスだったな……) 禅は心の中でそう呟いて、余計に気が重くなった。 学校での禅は転校初日から授業はサボったし、誰もよせつけないようにしていた。 それを直接目の当たりにしている人間が、その禅にいきなり挨拶されて驚く顔が禅の脳裏をよぎった。
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