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すると禅は頷いてタバコに火をつけた。
「……裏切られるくらいなら、最初から信用しない方がいい。
そう思ってたし、ほんの一部を除いて今でもそう思ってるよ」
「……沙希はこの話知ってるんだよな？」
翔がそう尋ねると、禅は苦笑して頷いた。
「むしろ茜が俺に会いにこっちに来た時に会ってる」
その言葉に翔は顔をしかめた。
「うわぁ……。沙希キレただろ？」
翔の問いに、禅は苦笑しながら頷いた。
「しかも俺よりも早くな」
禅の答えに翔はため息をついた。
「沙希は思ったら突っ走るからなぁ……」
その言葉に禅は笑いを噛み殺しながら頷いた。
「よくも悪くもな」
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