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それに気付いた禅は苦笑して言った。
「俺さ、あいつと歌やるの楽しいんだよ。
高校卒業した後も出来ればあいつと続けたい。
でもさ、今の俺じゃ同じような歌しか作れない。
それじゃダメなんだ。
このままじゃいつかあいつの才能を潰すことになる」
「……だから禅は変わらないといけないってことか?」
翔がそう尋ねると、禅は頷いて空を見上げた。
「あいつが俺にしてきたことは、最初はいつも迷惑だった。
でもそれがなかったら今、こうして悩みを聞いてくれる奴はいなかった。
だから今回もいい方向にいくんじゃないかって期待してんだよ」
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