嘆息

14/15
前へ
/595ページ
次へ
それに気付いた禅は苦笑して言った。 「俺さ、あいつと歌やるの楽しいんだよ。 高校卒業した後も出来ればあいつと続けたい。 でもさ、今の俺じゃ同じような歌しか作れない。 それじゃダメなんだ。 このままじゃいつかあいつの才能を潰すことになる」 「……だから禅は変わらないといけないってことか?」 翔がそう尋ねると、禅は頷いて空を見上げた。 「あいつが俺にしてきたことは、最初はいつも迷惑だった。 でもそれがなかったら今、こうして悩みを聞いてくれる奴はいなかった。 だから今回もいい方向にいくんじゃないかって期待してんだよ」
/595ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5105人が本棚に入れています
本棚に追加