好意

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禅がそんなことを愚痴っていると、フロアにいた沙希が控室に入ってきた。 「ねぇ、禅。 翔が出てこいって言ってるんだけど……」 沙希の言葉に禅は大きなため息をついた。 「……億劫だな」 禅がそう呟くと、沙希はニカッと笑って言った。 「女の子たちはわたしと翔がなんとかするから大丈夫!」 沙希は禅が困っている理由を禅から直接聞いていた。 そしてさすがにそこまで強要しようとはしなかった。 禅は沙希が気を使っていることに、珍しいと苦笑しながら立ち上がった。 「なんかあったら飯奢れよ?」
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