好意

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沙希の言葉に、禅は大きなため息をついてタバコを取り出した。 禅がタバコに火をつけると、女子たちは小さく黄色い歓声を上げた。 禅はそれを横目に見ながら大きくタバコをはきだした。 すると2人の女子が近付いてきた。 「こんばんは、神谷くん、橘さん、渡利くん」 そう声をかけてきたのは佐奈だった。 「あら、片桐ちゃんじゃん。 片桐ちゃんも来てたんだ?」 「うん。このコの付き添いで」 そう言って佐奈は隣にいる女の子の方を見た。 禅もチラッとそちらに視線を向けると、その女の子は歓迎会の後に廊下に来ていた2年生だった。
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