好意

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他の女の子たちもその言葉にウンウンと頷くと、酔っていた沙希が勝手に曲を入れた。 「男2人の甘いバラードだよ」 沙希がニコニコしながら2人の前にマイクを置くと、禅はあきらめたようにため息をついてマイクを手にとった。 「翔、俺がハモるからお前主旋律を歌ってくれ」 禅がそう言うと、翔はため息をついてマイクを握った。 「…………俺歌上手くねぇんだけどなぁ」 暗い表情の男2人をよそに、女の子たちは大盛り上がりだった。 しかし2人が歌い終えた時、状況は変わった。 「いやぁ、禅のハモりで歌うと気持ちよかった! 沙希が禅とやりたがってた気持ちがわかったよ!」 翔が調子にのった。
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