決別

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「……間違いなく、昔の話をしたからだろうな」 禅がそう言うと、翔が箸を置いて言った。 「話をする時、俺も一緒にいるからな」 「わたしも」 沙希も頷いてそう言うと、禅はため息をついて頷いた。 「じゃあ、帰ったら俺ん家に来いよ。 俺はマサさん迎えに行ってから帰るから、先に部屋入ってろ」 そう言って、禅はアパートの鍵を沙希に手渡した。 放課後、禅は真っ直ぐマサとの待ち合わせ場所となっていたライヴハウスに向かった。 すると、見慣れたワンボックスが停まっていた。 禅が近付いて助手席の窓をノックすると、窓が開いてマサが顔を出した。
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