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「禅……うん、ありがとう……」
結衣がそう言って笑うと、目から一筋の涙が零れた。
それを見た禅は苦笑して言った。
「なんで泣くかな」
「ゴメン、ゴメンね……。
でも……、嬉しくって……」
その言葉を聞いた禅は、もう一度苦笑して煙草を取り出した。
そして、火をつけて煙を吐き出すと、空を見上げた。
「なぁ義姉さん、俺さ、明日マコトたちにも会おうと思うんだ」
その言葉に、結衣は涙を拭って頷いた。
「……うん、会った方がいい。
会って全部話した方がいい」
その言葉に禅は煙草を吐き出して頷いた。
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