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すると、佐奈が慌てて禅の後を追ってきた。
「禅くん、手伝ってくれたお礼に晩ご飯奢るから、一緒に帰ろうよ」
「晩飯か……。かまわないぞ」
禅がそう返事をすると、佐奈の後ろから裕紀がやってきて、慌てた様子で言った。
「わ、わたしも行きます!
元はといえば、わたしが怪我したせいですから、わたしが奢ります!」
「後輩が奢るってのはさすがに……」
佐奈が困った表情でそう言うと、禅はため息をついて言った。
「じゃあ、今日と明日で1人ずつ奢ってもらうことにして、3人で行けばいいだろ?
ただし、これ以上増えるならパスだ」
その言葉に、佐奈が苦笑して言った。
「それなら、今日は先に言い出したわたしが奢るから、明日は裕紀ね」
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