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それから3人で近くのファミレスに着くと、佐奈と並んで座った裕紀が禅に尋ねた。
「神谷先輩って、いつ頃ピアノ始めたんですか?」
その問いに、禅は一口水を飲んで答えた。
「1番最初は幼稚園だけど、ライブで使うような曲を始めたのは小学生の頃だな。
兄貴に連れてかれたライヴで影響を受けて、音楽に興味を持った。
それから、今の兄貴の嫁さんに教えてもらって、作曲とかも覚えた」
「そういえば、禅くんってピアノ以外も楽器出来るの?」
佐奈がそう尋ねると、禅は頷いて言った。
「ギター、ベース、ドラム、一通り出来る」
「そんなに出来るんですか……」
裕紀が感心したようにそう言うと、禅は肩をすくめて言った。
「上手いかどうかは別だけどな。
特にドラムは、ラインを作るために覚えただけで、はっきり言って下手くそだ」
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