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「あぁ、あれか……」
禅はそう呟き、チケットを手に取って眺めた。
「最後までだと、夕方までかかるんだけど、わたしたちの順番は午前の最後だから」
佐奈がそう説明すると、禅はチケットを机に置いて頷いた。
「昼間に終わるなら構わねぇよ」
すると、翔が２人のもとへやってきた。
「あれ？禅、それなんだよ？」
翔はそう尋ねながら、机の上のチケットを手に取った。
「合唱コンクール……？
これ、片桐ちゃんの部活のか？」
翔の問いに、佐奈は頷いて尋ねた。
「渡利くんも来る？」
「行ってもいいの？行く行く」
翔が頷くと、佐奈は財布から２枚チケットを取り出した。
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