後輩

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「お疲れ様。 相変わらず2人の歌はいいね」 「あっ、佐奈ちゃん来てくれたんだ」 沙希はそう言って、佐奈と話し始めた。 禅はそれを横目に見ながらタバコに火を着けた。 すると、佐奈の後ろに隠れる形になっていた裕紀が禅に声をかけてきた。 「神谷先輩、お疲れ様でした」 「おぉ、サンキュー」 禅がそう言うと、裕紀はニッコリ笑って言った。 「コンクール、銀賞でした」 「へぇ……、それっていい結果なのか?」 その問いに裕紀が笑顔で頷くと、禅は口元を緩めて言った。 「よかったじゃないか。 手伝った甲斐があった」 「みんなが、神谷先輩にお礼を言っておいてって言ってました」
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