先生

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沙希はムキになって言った。 「じゃあ駅に行く前にご飯作ってあげる。それなら問題ないでしょ?」 禅は顔をしかめて尋ねた。 「……食えるんだろうな?」 「失礼だぞ!絶対おいしいって言わせるんだから!」 沙希は勢いよく立ち上がって台所に向かった。 そして冷蔵庫の中を確認した。 「おっ、意外と食材が揃ってるね」 「……何使ってもかまわないけどよ、食えなくした分は買って補充しろよ?」 禅の顔を歪めながら言った言葉にいよいよ沙希が怒りだした。 「絶対に食べさせる!」 「……食べさせるじゃなくて、食べれる物を作るにしてくれ」
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