先生

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翔は禅の肩をポンと叩いた。 「……頑張れ。沙希はしつこいぞ」 「わかっている……、つもりだったんだけどな」 禅は大きなため息をついた。 「こらぁ禅!始めるよ!」 沙希はすでにギターを取り出し、早く来いと言わんばかりに自分の横をポンポンと叩いた。 禅はもう一度大きなため息をついて、トボトボと沙希の隣に向かった。 結局、夜8時くらいから始め、日付が変わる頃まで沙希の路上ライブは続いた。 その間禅は嫌々ながらも、1日でも、1時間でも早く沙希のレッスンを終わらせるために真面目に教えた。
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