片鱗

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「今のあいつはさ、人を信じれなくなってるけどホントはすげぇいい奴なんだ。お前らも友達って思われるようになったらいいな」 そう言ってマサは控え室に戻っていった。 「友達、か。でもまぁ、少なくとも俺たちにとっちゃもう友達だよな?」 翔がニカッと笑うと、沙希もニッコリ笑って頷いた。 それから約2時間ほどたって、マサたちの前のバンドの演奏が始まった。 しかしまだ禅は現れず、沙希と翔がそわそわしていた。 するとそのバンドの2曲目が終わるあたりでライブハウスの扉を開いて禅がやってきた。
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