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「天々、俺、彼女出来た」
俺には、妹がいた。
兄妹で仲が良い方だから、秘密ごととか無かった。
「そう。良かったね」
天々―――俺の妹は、笑顔で答えた。
「ありがとよ」
くしゃっと頭を撫でてやる。
嬉しそうに、頬を染めると、
「お兄ちゃん!」
と抱きついてきた。
俺の胸に顔を埋めて頬摺りする。
昔から変わらない癖。
「………大丈夫」
妹は呟いたが、俺には聞こえなかった。
「大丈夫。お兄ちゃんは………天々のモノだから………ね…………?」
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