Ⅱ・後ろの席

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「今日から新学年、新クラスとなった我が教室に、早速新しい仲間が増えたので紹介する。」 担任にうながされ、教室に入ると、クラスメイトの好奇の視線が僕に刺さる。 小学生の頃から数えて4度目の転校ではあるけれど、未だにこの視線には慣れない。 そこら中から聞こえる囁き声。 はっきり聞こえはしないけど、内容は容易に推察できる。 「・・・・・・です。よろしくお願いします。」 僕は晒されていた状況から解放されたくて、簡単に挨拶を済ませた。 「君の席は後ろの方に用意してあるから。」 先生の指示に従って、空いていた席に座る。 僕の席の後ろにも空席があった。 新学期早々休みか・・・。 僕は未だ消えないクラス中の囁き声を疎ましく感じながら、担任の話に耳をかたむけた。
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