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「永倉さん!」
「ぱっつぁん、無事か?!」
声と共に現れたのは、先程屯所へ遣いにやった雪斗と、永倉の戦友である原田。
途中まで一緒に居たはずの山崎は、いない。
「…援軍か」
「そーゆう事。逃げられないぜ?」
形勢逆転と言わんばかりに永倉は口元を吊り上げると、残った男は脇差しを取り出し、それを永倉へと投げる。
「…っ、ぶねぇ…」
足元へ突き刺る脇差しへ視線を一瞬だけずらし、再度相手を見遣るともうこちらに背中を向けて走っている。
永倉がそれを追おうとすると、一つの腕によってそれを制止された。
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