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「滝田?隊士の中に、滝田は3人いるが…総司、そいつは信用出来るのか?」
「解りませんが、怪しい動きをしたら僕が斬りますので、平気ですよ」
にっこりと笑いながら言う沖田とは対称に、雪斗は引き攣った表情を浮かべた。
「あ、あの…実は…」
雪斗は、今までの事を土方に包み隠さず話した。
記憶がない事。
道端で倒れてしまった事。
新撰組しか頼れる所がない事。
雪斗に解る範囲で全て話すと、土方はため息をついた。
「…総司」
「何ですか?」
「とりあえず、滝田に一部屋貸してやれ。ただし、監視つきにはなるがな」
「…っ、本当ですか?!ありがとうございます!」
雪斗は少しでも信用してくれた事が心から嬉しくて、先程門の前で沖田にしたように頭を思いっきり下げた。
「じゃあ、僕が案内しますね」
「あぁ、頼む」
沖田は土方に軽く会釈をして、その場を後にした。
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