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何だかその手が心地好くて、雪斗はゆっくりと目をつぶる。
「…なんや、お前。よく見たら女みたいな顔してるんやな」
視線を感じて目を開けると、目の前には山崎の顔があった。
「…ちょ、近すぎませんか?」
さすがに距離が近過ぎる、そう思い雪斗はそっと体を山崎から引いた。
「そんな逃げんなや。別に取って喰おうなんて、思ってへんで?」
「喰…っ?!」
くくっ、と笑う山崎の言葉に顔を少し赤くさせて、一気に距離を開ける。
何故だか、山崎が突然怖くなったのだ。
いや、怖くなったと言うよりは、身の危険をその笑顔に感じたからだ。
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