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「大丈夫やって。わいは別に男色な訳でもないしな」
「いや、真面目な顔して言う事じゃないですから…」
なんか、不思議な人だな。
先程まで怖かった筈の相手が、今では寧ろ親しみやすささえ感じる。
少しだけ…少しだけだが、新撰組が巷で言われる程に、酷い人達ではない気がした。
「そうや、お前弟探してるっちゅうたよな?顔とかは覚えてへんのか?」
「いえ、そこまでは…名前さえも解らないんで、向こうが俺を見て気づいてくれないと、俺も誰が弟か解らないです」
はは、と渇いた笑みを見せながら、自分は本当に思い出せるのかという、そんな不安に雪斗はかられた。
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