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「はぁ…っ、はぁ…」
ただ、走った。
無我夢中で
何かから逃げるように。
-…気が付けば、屯所の入口に居た。
「…雪斗か?お前、永倉と出たんじゃねぇのか」
「ふ、くちょ…っ…」
息が上手く出来ない程走って来たんだと窺える雪斗の様子に、たまたま出くわした土方は眉根を寄せる。
そして、雪斗へと近付いた。
「何があった」
「な、がくら…さんが…長州と…っ…!」
それを聞いて、土方は何かを感じ取ったんだろう。
小さく舌打ちをすれば、屯所の中へと向かって大声を張り上げる。
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