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「左之、山崎!!」
屯所の隅々まで響きそうな声で、2人の名前を呼ぶ。
山崎はすぐに現れ、もう一人呼ばれた十番隊の組長である原田左之介は、裏庭から顔を出した。
「土方さん、呼んだかー?」
「なんですか?わい、寝とったんに…」
寝てたという山崎は眠たそうな顔で現れ、原田は今しがた稽古でもしてたのか、体によく合う大きな槍を手にしている。
「永倉が、長州と戦ってる。場所は、雪斗が知ってるから連れていけ」
それを聞いた2人の表情が、一気に強張る。
そして、山崎が雪斗へ視線を送ると、未だに肩で息をしているのが目に入った。
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