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あれから、雪斗を含めた4人は屯所へと戻った。
あの時山崎が居なかったのは、相手が逃げた場合を考えて奇襲をかける為だったらしい。
そしてあの後、雪斗は突然糸が切れたように気を失った。
永倉は腕を怪我しており、山崎は先に屯所へ戻り報告する為、雪斗は原田が背負う事になった。
それから屯所へ戻り、左腕の傷を土方に見られ永倉はこっぴどく怒鳴られた。
土方なりの、心配なのだろう。
怒鳴ってるわりには、いつも見たいな激しい怒気は感じられなかった。
そして一言。
『勝手に死んだりしたら、墓参りなんか行かねぇからな』
そう言って黙る土方に、永倉はつい微笑みを零した。
-…だから、ここを。
新撰組を
隊士を
守りたいと思うんだ。
その言葉は、心の中だけに留めた。
きっとまた、照れ隠しに怒鳴られるだろうから。
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