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3時間目途中
算数の授業だった。中学生や高校生から見れば算数という響きは懐かしく感じるであろう。
竜は道具箱の中に携帯電話を忍ばせ、首領は教科書を立ててパソコン。楽は教科書を立ててゲームをしていて亮は爆睡。そう言った感じだ。状況的には竜が一番授業に参加している。
「で、あるから比例する・・分かったか?」
先生の言葉には催眠波が含まれている。実際は嘘だけど。
「竜、ちと黒板でこの問題やってみろ」
「へいへい・・・」
だるそうに席を立つ。ついでにこっそりと携帯電話をポケットに入れた。
黒板の問題と3秒にらめっこし、すぐさま解答を書いていく。実際は態度だけで、頭はそれなりだったりする。
チョークを置き、さっさと席に戻っていく。
「お前もその態度さえ何とかすれば・・・・・」
「無理な相談ですね」
ブーブー
「!!」
竜の携帯電話のバイブだった。
「先生、トイレ行ってきます!!」
先生の応答なんて待つ暇はない。とにかくトイレに走って行った。
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