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「でもさ、更衣室の着替えでは好きな子の話題になる方が多かったり?」
「いやいや、分かっていないなー、ソリアは。それは修学旅行が鉄板なんだぜー。オレの時代は、やっぱり身体的なことだぞー?」
「そっちも分かってないでしょ!その話題から恋愛的な話しに繋がるんだよ!だからおばさんは……」
「おばっ……おばさんって……流石の温厚なオレも怒るぞー!!」
何やら論議を始めたソリアとフェル。
いがみ合いになり、お互い頬っぺたを抓りあう。
それをまったくと言っていいほど気にせず歩くアウラ。先程のフェルの行動が気に入らなかったのか、若干は不機嫌そうでもある。
「……到着。馬鹿共、沈黙、しなさい」
Yー三四零が単語を並べたような口調で、町への到着を迷走しているクロムと争っている二人と我関せずのアウラに告げる。
「馬鹿共……?ま、良いかー」
「えぇ、いいの!?」
いつも通りのフェルにツッコミを入れるクロム。
「てめーは黙れ変な格好ー!!」
「変ッ!?この黒式に変とはなんだ!!」
「黒式ー!?名前あったのかぁ……」
「ちなみに僕のは雷衣【麒麟】」
「カッコイイー!でもそのままだっ!!」
わーわーと騒ぐ三人を見て、思いをリンクさせるアウラとYー三四零。
『はやくユウナ帰ってきて』
思わず口に出した言葉は、三人の耳に届き、更にアウラとYー三四零を巻き込むだけだった。
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